海外生活の掟

私の場合はフィリピンですが、海外生活を始めようと思った時に、一番最初に気にしなくてはならない事は3つ有ります。その第一番目は 在住資格、即ちビザ をどうするかです。

フィリピンではまだ多くの方が、在住資格を持たない。即ち観光ビザで、長期に滞在したり、中には違法ですがビジネスをされる方も多くいます。なぜ最初に入って来た時に、その対応を考えなかったのでしょうか? 観光ビザは入国後30日は滞在できます。その後に入国管理事務所で1か月の更新が出来ます。その後一般的には2か月毎の更新ですが、一気に最大3年までは理由が必要ですが、延長することが出来ます。ただしこの場合一旦海外に出れば、振り出しに戻り、長期で得たビザ期間も抹消されます。この2度目の延長の際、Iカードと言うカードが、渡されますが、外国人はパスポートの携行が義務づけられていますが、このIカードを持っていればパスポートは安全な場所に置いといて良いわけですが、実はこのIカードには深い意味があります。勿論その時に指紋採取しますので、犯罪対策にも必要ですが、Iカード番号でその人の長期滞在の動向を分析しています。 Iカード所有者は観光ビザ取得者なので、フィリピン国内に於いて一切のビジネス活動を禁止していています。商行為となる事をした場合、見つからなければ良いと高を括っている人は多いのですが、判明した場合不法就労で逮捕、監禁、追放で、パスポートはフィリピンに対してはブラックリスト化され、永遠にフィリピンに入国することは出来ません。

ではここで言う商行為とは何かとなると、マイナー株主で議決に影響を与えない範囲である場合以外は、全て違法となります。即ちビジネス行為をすることや、ビジネスの決定を下すことも実は出来ないのです。先日有った例ですが、教えてあげると調理場に立った人が、たまさか目撃され、一時帰国で日本に帰ったが、戻ってきて空港入国審査で入国拒否をされてブラックリストになった人もいました。故にその立場でも問題が無い在留資格ビザを持つ必要がある訳です。

ではそうしたビザの種類ですが、ビザの考え方は簡単です。お金持って来たら資格をあげるよ。という経済ビザです。

もう一つは、結婚したり養子縁組などの移民ビザです。昔はその移民ビザに特例を作っていましたが、今はありません。

経済ビザの中で考えられる事は、投資ビザでBOIを経由して、約1千万円(100,000ドル)以上の投資の場合やPEZA特別経済特区に設立された会社に対するビサ。最近2千万円(200,000ドル)投資で外国人株100%の会社設立も出来るようになり、そうした役員には労働ビザが発行されます。中小企業の(現地6外人4)の会社場合も法律上では役員にビザ配布は出来ますが、最近幽霊会社による取得者が問題になり、実際に稼働している会社であるかどうかの審査が厳しくなって来ています。その中で異例なのは退職者ビザ。元々マルコス時代から大統領府に設置され、50歳以上5万ドル(500万円)35歳以上7万5千ドル(7百50万円)を退職庁指定銀行への預け入れで永住権。これはマルコス時代に増大した不法就労、密入国華僑に対して、取り締まりでは無くお金で権利を売った処に起因します。マルコス後にはそれは本来の意味を取り戻し現在に至っていますが、大統領府からDTI(産業省)に移管され、その後DOT観光省に移管され、様々な指定預け入れ銀行のスキャンダルで政府開発銀行のみの預け入れの一本化、50歳以上は2万ドル(200万円)35歳以上は5万ドル(500万円)に改定されましたが、最近BDOやCHINA BANK等も使えるようになり、35歳以上2万ドル(200万円)になっています。また担当官が自宅待機処分を受けています。これはまた華僑中国人受け入れの窓口でありマネーランドリーの温床とすべく華僑勢力の圧力があったと想像されます。

移民ビザの現在に於ける考慮すべき点は、結婚ビザ13Aから1年後には13Eになると法律では定めていますが、現実13Eを取得している人は見かけません。これを悪く解釈すると、夫婦関係の死別やその他での解消後にビザは適用してもらえるのか?という疑問です。この点は調査を必要とします。

海外生活の掟 その2

海外生活で最初に考えなければならない事の第一は在留証明であるビザを考えることですが、そこにも関連することが、日本は住みにくいとか、何かと言いますが結局、世界有数の住みやすい、守られている、危険の無い国が日本です。

では、なぜそれを捨てフィリピン(海外)に来たのか?来る必要性があったのか?という点です。日本に居られなくて逃げてきた人は別ですが、そうでなければ 来た目的があるべきです。目的即ちプランですが、プランには、それを達成する為の具体的プランが必要です。日々生活をする中で、自分のプランの目標に日々努力目標を作り達成して行く必要があります。例えば語学があります。語学は生活する事でも、目標を達成する為にも必要な要素です。私も32年前に来た頃は、日本語で書くことはせず、英語ですべてを書き、ニュース等から新しい単語を見つけては使うようにしました。こうした日々の努力が必要です。それと自分のプランに対して、自らの目で確かめる行動性、土地勘、地政学的問題点を把握しなくてはなりません。しかしこれには時間がかかります。勿論こうした時間は有限にしかない予算から支出するので、最初の必要とするビザの代金などや行動に移す費用を考えますが、一番大事な事は、プランが失敗しても日本に帰った時に必要な金額は残しておく事。もしそれも考えられない無謀な計画なら、海外に出ない事です。

それでも、私のように日本より大きな収入を得るための目的で来た当初プランでも、32年間のフィリピン在住で4回の収入源の変更を余儀なくされています。時代の変化で当初のプランが陳腐化して行く事も考慮せざるを得ない事を嫌なほど勉強させられました。その変化に対応する為には、この当初プランの中に、フィリピンに於ける、人脈の構築という部分も大事であると痛感しています。幸い語学、人脈は対のものですが、これによって人脈によりこの3回の危機を乗り越えられたと確信しています。

しかし大体の日本人は、この事を考えずに、持ってきたお金を遊びその他のビジネスなようなものに使ってしまってから、あれビザは?あれ余裕金は?と成ってしまい、結局 人にお金を借りて、それも返せずにトラブルを起こして行くようになります。

結論 プラン無き者、国内でも難しいのに海外進出は夢のまた夢。 この基本が出来ない者は海外では他の日本人に迷惑を及ぼす事を早急に理解し日本に帰るべし。

掟3は明日を楽しみに

海外生活の掟 3

日本語の持つ曖昧さ、日本人のもつ曖昧さを断つ。

良く日本人は。フィリピン人の中で生きさせて貰っているから、フィリピン人に感謝しなくては。と言う言葉を使います。では、日本人の中で生活していて、いつも日本人に感謝して生きていますか? そう言う一見日本人受けする曖昧さは、海外では御法度です。フィリピン人に感謝しなくてはと言うのはただの願望でしか過ぎません。願望では海外生活の掟を行える事には成らないのです。

貴方が他の海外社会の中で生活をするのですから、貴方は彼らに好かれなくてはなりませんし、出来れば敬意を持って貰えれば、それに越したことはありません。ではただ単にお金をばらまいたり、喜ばせれば、相手は好きになったり、敬意を払って貰えるのでしょうか。

貴方が安心安全を海外で得るために、フィリピン人に感謝しても意味がない事です。またフィリピン人多数に感謝してもらえるには、日本でも同じですが多大な時間とお金が必要ですが、日本同様にそんなことは不可能なのです。

そこで日本人が一番苦手な事は、プライオリチィをハッキリさせることです。第二で言った貴方のプランを実行に移すのに必要な人達に、優先順位を付けるて徹底して付き合う事です。付き合う内に優先順位が替わる事もあるでしょう。優先順位から外さねばならない時も有るでしょう。この事を予想すべきで、そこには時間をかけるべきです。

人は付きあって解る。良い人かどうかではありません。これから、このプランを実行させ成功させる。その成功を共に喜び合える人です。

私も随分これでは失敗しましたが、まず最初に誰かを決めてしまい、それに合わせるように優先順位を決めてしまう。これは駄目ですね。

フィリピンには一億の人口が居ます。貧困者には貧困者の世界観。中流、富裕には其々違った世界観があり、目的達成にはこの違った世界観をミックスする必要性があります。例えば貧困層の彼女と一緒になり子供が出来た場合。彼女の子供への教育レベルの期待感と日本人は違い、その目標に対する考え方、行動が違って来ます。成功を共に喜べる事が違って来ます。

言いたい事は、願望ではなく、一人でも自分と価値観を共有する人を作れと言うことです。

最後に、意見の対立は何処でも在りますが、海外では最後まで行かず、折れる事も大事です。それをしないと、貧困社会では最悪 殺されます。それとは逆によくある例ですが、日本人がそれなりの方と対立した場合、訴訟を覚悟しなくてはいけません。民事ならまだしも、検事に立件された場合は刑事事件で逮捕状が来ます。保釈金を払い、海外にも出られず、裁判となり、無駄な時間とお金が必要となります。