感染すると5日で症状が現れ、それから5日で死亡するフォーラーネグレリアの恐怖
フォーラーネグレリア(学名: Naegleria fowleri)は、ヘテロロボサに属する自由生活性のアメーバであり、通常25–35℃ほどの温水環境で見つかる。他のアメーバ類とは異なり、生活環の中に鞭毛型を持つのが特徴。
人間に対して病原性を示し、原発性アメーバ性髄膜脳炎 (primary amoebic meningoencephalitis, PAM) を起こすことがある。これは中枢神経系が冒されることで、始めは嗅覚認知(匂いや味)の変化が起こり、続いて吐き気、嘔吐、発熱、頭痛などを示し、急速に昏睡して死に至るものである。このため"殺人アメーバ"と呼ばれる事もある。
1965年にオーストラリアの Fowler と Carter により報告され、Fowler にちなんで命名された。フォーラネグレリアはヘテロロボサに属する自由生活性のアメーバであり生活環の中に鞭毛型を持つのが特徴だ。通常は25–35℃ほどの湖や川、あるいは温泉のような温かい淡水に潜んでいるが、ごくわずかだが土壌にもいる。きわめて稀なことであるが汚染された水道水や適切に消毒されていないプールでも見られることがある。 鼻の中に入ったフォーラーネグレリアは、嗅球を食べ始める。これは臭いの情報を処理する器官であるため、感染者はまず臭いが分からなくなる。そこから食事や繁殖を行いつつ、嗅神経をたどって脳にまでたどり着く。こうなってしまうとゲームオーバーだ。脳組織や脳細胞を貪り、やがて脳が膨張し、ネクローシスを起こす。そして最後には死が待っている。
フォーラーネグレリアによる感染症を原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)という。初期の症状は、ひどい頭痛・発熱・気分の悪さ・嘔吐などで、進行するとてんかん・幻覚・変性意識・昏睡といった症状が現れる。一般に、感染から5日で症状が現れ始め、さらに5日で死亡する。致死率は97パーセントと非常に高い。
この程アメリカ、テキサス州でこれにより死亡した。水道の使用を禁止して、水道水の殺菌作業が行なわれた。
意外と温度の高い地域で発生するようだが、衛生管理が行き届かないフィリピンのプール等は気を付けないといけないかも知れない。
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