これ保存版: ちょっと前、マニラで店舗を500ペソ平米以上で借りたら自殺行為と言ったが、それを検証する。

私はマニラで30年間やって来たが12年前にやっていた3軒のレストランを売却して、レストラン業から足を洗った理由を、ご説明しよう。
何しろ30年前は面白い程儲かった。前にも言ったが、日本から来た板前に40万円の給与とマンションの部屋、車を与えていたが、それでも儲かった。その1の理由は、当時マニラに日本食店は30軒、今は500軒以上、当時のマニラ日本人駐在員含め3万人、今 日本人は8000人にも満たない。その上日本のバブル期の残像から1万円使うのは会社経費もあり日常であった。いまのしょぼい日本人とは違った。フィリピンにもフィリピン人需要が高まった第二期バブル期があり、15年前はフィリピン客で繁盛したが、私の辞めた12年前には、今と同じ石油価格高騰があり、電気代高騰で景気衰退。その後、今の様に不動産投資ビジネスが盛り上がり、それまでも出来過ぎと思われた店舗スペースが更に拡大して、今の様な日本食レストランだけでも500軒以上と言う状態に成った。
フィリピン人の富裕層は増えていない。理由は新車販売台数が伸びていない。日本人は減った。他国の人は日本食をそれほど必要としない。等々がベースにある。
まず前提になる、メニュー価格だが日本より何故高くなる。人件費その他が安いのに何故?と思うであろう。
ここからが運営上の話になるが、まず、フィリピン人従業員問題。彼らはプライドと言うか解らないが、給与を倍払うから、これも一緒にやってと、例えばコックに料理を作った後に、皿洗いをやってと言っても、それは皿洗いディッシュボーイの仕事で、俺はコックだとやらない。ウエイトレスに掃除も一緒にやってと言っても、それは掃除婦ジャニターの仕事だと言ってやらない。キャッシャーも兼ねようと思っても、間違いなのか、故意なのか、お金が合わなくなる。故に、余分にそうした人間を雇い、それも無断欠勤が多く、その対応の為に余計な従業員が増える。だからお前らの給与は上げられないと言っても理解しない。その上に、ガードがいないと安心出来ないと、ドアを開ける為だけにガードも要求する。日本なら4人で可能な現場になんと14名が必要となる。なのでいくら給料が低くても、日本の場合は売上げの35%が人件費だが、フィリピンでも15%が人件費となる。
又、その他の経費も日本より高い。日本の倍かかる電気代、ガス代。石油価格高騰の折には、この2つで人件費の15%を超えた時があった。
そして、売上原価となる食材費だが、日本では、安い物を仕入れたり努力をして、売上げの29%以内に抑えているのが普通だが、食材管理の悪さと言うか、黙って食材を家に持ち帰る奴もいるし、棚卸し作業も解っていないので、最後に締めると45%近い売上げ原価になる。その為、食材仕入れと管理にも人員割く事になる。しかし、食材供給者とグルになって、品質無関係で賄賂が横行する。こうした現実を元に、削る必要が自分でコントロール出来るのは家賃と造作費=3年償却 だけとなる。 もし、1日3万ペソの売上げで1か月だと75万ペソとなるが、10%の家賃分は75000ペソが上限となり、40席を確保するには150平米がいるので、平米家賃が500ペソとなる。これが1000ペソなら、倍の売上げ比20%となる。これでは、償却が出来ず。出資したが金が回収できず、最後に泣くのは出資者で有る。貴方だ。フィリピンで飲食に手を出した人の95%はこれで失敗している。現実以上の夢の売上げ計画。造作費に限りない費用をかけて、自己満足しているが、側で見ていると、笑い転げる。その上モール。馬鹿モールが取るみかじめ料10%がこれに加算したら、尻の毛までも抜かれる。
本当に解って無い日本人が多くいるが、大手チェーンが出て来て、解って無いサラリーマンが派遣されてくるが、分からないから、誰か信頼できて、精通してる奴らを探して丸投げする。こいつらが本当のハゲ鷹なのだ。見ろロシアの丸亀だ。お金は日本から使わせて、丸裸にして、都合が悪くなると乗っ取る奴らだ。
商売そんなに甘く無いぞ。

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