だから私はデパートでものは買わない。ユニクロも家賃の高い場所に店を出している今は行きたくない。

格安洋品店タカハシの目の付け所は、デパートで商売して来た私にとって理解する頭が良い商売である。前にも言ったが、あの図体の大きなデパートを食わせてやるには膨大な金が掛かる。のっけから、業者が委託して搬入した商品の35%をピンハネした金額を業者に払うが、私の頃はまだ翌月現金払いだったが、次第に手形になり、それも5ヶ月と言う事は、支払いが翌月だから、売れてから6ヶ月後にお金が業者に入って来るが、その前に銀行で手形を割らなければ、業者は生きていけないが、手形割の金利は高い。今や売り場の店員すら業者に持たせているので、業者は人件費を手形では払えない。その上に業者にも人件費を含む膨大な経費があるので、デパート販売価格の商品原価は15%以下でないと回らない。店頭価格が5000円なら製造原価は500円となる。
これはメーカーが業者に出している金額なのだが、業者が全部買い取って貰える事は無いので、メーカー側には多くの在庫品が残っている。これを、タカハシのバイヤーは数千の単位で現金買いをしている。メーカーは海外から買っているのも含めて数百あるので、そこで仕入れを行なっている。
私の頃は洋品は定価39,800円の商品が多かったが、今は安いものが、多くて私もこうした仕事を辞めて良かったと思う。
洋品店タカハシの更に素晴らしい点は、持ち越し商品がゼロと言う点だ。春夏秋冬があるので、どうしても前年ものが残るのだが、それを値引きで、最後は10円でも売ってしまう。前年度分の残りのストックは場所や移動など目に見えないコストが掛かるのを一掃している。
フィリピンの中国中古衣類を売る、ウカイウカイより、高品質で新鮮で安価である。

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