何故私はフィリピンビジネスに重点を置かなくなったか? 飲食業から見て見よう。

例えば飲食業で考えると。私は、介護とは別に飲食業を一時3店舗、合計店面積1000平米の日本食の飲食業をやっていた。従業員数約60名であったが、業績は年々落ち込んでいた。なんでかと考えると、私が飲食業を始めた35年前、マニラに日本食は20店しか無く、日本人も工場が多く来て、現在の日本人の5倍以上に2000年までは増加し、それから減少に転じて現在だが、その間にフィリピン人金持ちも食べる様になり、現在マニラには小さな屋台の様なものを含めて500店舗が有る。私が始めた当初の家賃平米単価は120ペソ、それが現在はマカチィ中心部では平米1200ペソとなった。私が飲食業を辞めて全てを売却した頃の家賃相場は500ペソ。だから1000円と考えて1000平米なので、毎月100万円の家賃を払っていた。
がしかし、売り上げ落ち込みは止まらない。そこでリストラでは無く、給与倍増で売り上げアップと言う方針を打ち出し、アカデミーを立ち上げて、前から言うKnowledge workers を育成しようと1日1時間の講習を始めた。目標は日本では当たり前の事だが、食事マナーからレジから洗い物、買い物までこなせる人を作り、もっと多店化しようとしたが無駄であった。
ご存知のの様にフィリピンでは、一旦お前はシェフだと言ったら、オレはシェフだとなり、皿洗いやキッチンの掃除も絶対にしない。それは皿洗いのデッシュウオシャーの仕事となる。ウエートレスも同じ様に、忙しい時の皿洗いは勿論、床その他の清掃もしない。キャシャーもそれ以外はしない。ガードも立っているだけ。。。買い物は買い物担当だが、使っている車の掃除はしない。全てがこんな調子で、人数が増えるばかり。そこで私がよく言う、一つの事しか出来ない人、金、物は要らないと言う発想、日本は人件費比率が35%だが、フィリピンも15%になるが、人数が欠勤なども多く、日本の3倍以上の人の数となる。これを日本並みの35%にして、日本並みの人数にすれば、みんなの給与倍増以上で、皆幸せと考えたが、最初はシェフから皿洗いはしないとストライキ、お前の給与が直ぐに倍になるんだよと言っても、言う事が算数が出来ないフィリピンでは無理。と言う事はフィリピンでは論理が通用しない。無理と言う結果で、売却方向に舵を切った。そこに電気代高騰で、一時は従業員給与に近い金額になり、売却を決定付けた。日本企業のフィリピン撤退理由と同じ。

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