フィリピン私立学校の多くの廃業で、フィリピンの英語の識字率が15%以下になる。

フィリピンは英語圏で有ると日本人は良く人は言う。確かに35年前はそうであった。しかし当時のアキノ大統領に依り、民族主義からタガログ語を国語とした結果、4世代後の今は、30%のフィリピン人しか英語を理解しない。公立学校に行けば、タガログ語。私立学校に行けば英語。日本では日本語でも世界中の主だった本や雑誌は日本語で読める。しかしフィイピンのタガログ語では学校の教科書以外の本は全て英語で、タガログ語では読めない。それでアジア1位の学力が、アジアで最低の地位まで下がったのだが、最近はコンピュータがタガログ語を選択できるので良いとは思うが、家にコンピュータを持っている人はごくわずかで、公立学校ではコンピュータが無い学校も多いし、Wi-Fi環境が劣悪でもある、その上地方では1日3~6時間以上停電をしている地域も多くある。

主要都市と近郊にしか無い私立学校。将来を思う親はお金が無くても私立学校に行かせたい。20年前までは、トライシクルの運転手でも子供を私立学校に通わせたいと思っていたし、私立学校は生徒の20%まで学費免除の制度もある。しかし今回のこの中共ウイルスでこうした私立学校の運営が生きずまり、推計で有るが50%が廃業に追い込まれている。これは、社会全体が低迷して、今まで学費が払えていた人々が払えなくなったのが大きな要因であるが、私立学校と言えど小さな施設で100名程度の生徒しかいない学校も多く、今回の6か月のロックダウンで先生の給与や施設維持費が払えなくなり廃業に追いやられている。

結果今まで30%の英語識字率が、15%以下に成る事は仕方ない。しかしフィリピンでの公的文章は「英語」であり、裁判所でも英語で有る。笑う話だが、裁判で、裁判長もタガログ語が解るのに、英語が喋れない被告に、ワザワザ、タガログ語から英語にする通訳を使っての裁判は、ある意味滑稽である。フィリピンのエリートは英語。下層はタガログ語という大きな障壁が、貧富の差を大きく拡大させている。マルコスからフィリピンを解放した英雄であるアキノ大統領を、私も敬意を持っているが、この愚策だけは許せない。

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